住まいのメンテナンス 対応事例(No.3:瓦葺き替え工事)
点検をしながら野地板を張り替えていきます。
新築でも、築50年の家屋でも、今と変わらぬ大工の仕事があります。
それは、釘打ちに見られる「千鳥打ち」です。
【千鳥打ち】とは
タル木の破壊を防ぐために釘をジグザグに打つこと。
先人から受け継がれる釘の打ち方。
現状のハフ板も使えなくはないのですが、今後のことを考えて、新しく造り替えることにしました。
格子からの雨漏りを防ぐため、木連格子から今回「漆喰塗り壁」に変更します。
尾の下の水抜きのトンネルです。
ハフのスミ納まりの様子です。
美しい瓦仕上げの様子です。
これで瓦の葺き替え工事が完了しました。
この地域特有の、台風よりも強い《やまじ風》が吹いても安心して暮らしていただけるように、気持ちを込めて仕事をさせていただきました。
最近では墨が付けられない…、ノミやカンナも使いこなせない…大工が増えています。
この家をメンテナンスする過程で、先人たちが残した仕事ぶりから、大工が本来大切にしなければならない仕事をたくさん見せていただきました。
改めてその大切さを強く再認識させてくれた先人の大工たちに、そして施主様に、感謝の意を表します。心から、ありがとうございました。